
はじめに
パスタマシンを買おうか迷っているけど、「本当に使うかな?」「使いこなせるかな?」と不安な方へ——。
本格イタリアンのお店で食べる、あのもちもち食感の生パスタ。
「これが自宅で作れたら、どんなに楽しいだろう」と思ったことはありませんか?
私もその一人でした。市販の乾燥パスタでは出せない、あの風味と食感に憧れて——。
そこで購入したのが、イタリア製のパスタマシン「MARCATO(マルカート)アトラス 150」です。
実際に使い始めてから数年経ちますが、いまでも現役で活躍中。
本記事では、アトラス150の魅力や実際の使い心地、そして基本のレシピまで、じっくりレビューしていきたいと思います。
アトラス150とは?
私が愛用している「MARCATO(マルカート)アトラス150」は、
イタリアの老舗メーカー・マルカート社が手がける、手動式パスタマシンの定番モデルです。
マルカート社(Marcato S.p.A)は1930年、北イタリア・パドヴァにてオテッロ・マルカート氏によって創業されました。
「究極のパスタマシーンを作る」という情熱から始まり、現在に至るまで、一貫して100%イタリア製にこだわり続けています。
製造はすべて自社工場で行われ、加工から組み立てまで妥協のない品質管理が徹底されています。
さらに、現CEOピエトロ・マルカート氏のもとで技術革新も進み、美しいカラーバリエーションを可能にした「カラーアルマイト加工」など、デザイン面でも高い評価を得ています。
そんな伝統と技術が詰まったアトラス150は、家庭でも使いやすいコンパクト設計。
実際に置いてみると意外と場所を取らず、使わない時も収納しやすいのがうれしいポイントです。
標準装備のカッターでは「タリオリーニ(約1.5mm幅)」と「フェットチーネ(約6.0mm幅)」の2種類が作れ、これだけでも十分に手打ちパスタの世界が楽しめます。
さらに、別売りのオプションを追加すれば、ラビオリやさまざまな幅のパスタ作りにも挑戦可能。好みに合わせて自由に広がる拡張性も魅力です。
実際に作ってみよう:基本のパスタ生地の作り方
ここでは、私がいつも作っている「基本のパスタ生地」のレシピと、アトラス150を使った成形の流れをご紹介します。
材料(約2人分)
・デュラムセモリナ粉:200g
・卵:2個
・塩:2つまみ
・オリーブオイル:小さじ2
・(お好みで)重曹:2つまみ(もちもち感が好きな方向け)
※100gからでも作れますが、200g以上の方がこねやすく、失敗しにくいです。
作り方
1.ボウルにデュラムセモリナ粉を入れ、中央に卵・塩・オイル(あれば重曹)を加える。ちなみにオリーブオイルは麺を滑らかに仕上げる役割があります。
2.菜箸1本で卵を混ぜながら周囲の粉を巻き込むようにして混ぜる。
3.菜箸に粉がくっつかなくなり、ボウルの中に小さなダマができてきたら、手でこねる。
4.全体がまとまり、水分が均一に行き渡るまで5分以上こねる。
5.ラップで包み、冷蔵庫で最低1時間寝かせる(できれば一晩)。
6.作業台に打ち粉をし、生地を綿棒で5mm程度にのばす。
7.パスタマシンに入るサイズにカットし、ダイヤルを0にしてローラーでのばす。3番まで伸ばしたら、一度生地を90度回し、3つ折りにして再度0からスタート。
8.最終的に6番までのばせばラザニア用にぴったりの薄さに。
9.ハンドルをカッターに差し替えて、好みの幅でカット。カット後も麺がくっつかないように打ち粉を忘れずに。
10.ゆで時間は3~4分が目安です。
使って感じた良かった点・気をつけたい点
良かった点
・自分で作ったとは思えない本格的な生パスタの食感
・フェットチーネなど、乾麺では手に入りにくい種類の麺も手作りできる
・練り込む素材を変えれば、ほうれん草・ココア・唐辛子入りなど多彩な麺が楽しめる
・ソースに合わせて麺の幅や味を変えることで、料理の幅が広がる
気をつけたい点
・水洗いは厳禁(ブラシや乾いた布で掃除する)
・加水率が極端に低い麺(うどんやラーメンなど)は圧力がかかりやすく、
無理に通すと故障の原因に
応用編:餃子の皮やラーメンもうどんも!
アトラス150は、パスタ以外の麺作りにも応用できます。
例えば餃子の皮。基本のパスタ生地より少し水分多めの生地を使って、ローラーで薄くのばし、セルクルリングなどで丸く抜けば、均一な厚みの手作り皮が完成します。市販の皮よりももっちりしていて美味!
また、加水率に気をつけながらうどんやラーメンの生地をのばしたり、カットしたりすることも可能です(無理な厚さ・固さでローラーにかけるのは避けてください)。
幅広の生地を活かして、ラビオリや手作り、クラッカーなどへの応用も可能。まさに"麺"という枠を超えて、創造力次第で無限に楽しめるマシンです。
まとめ:手打ちパスタは思ったより身近で楽しい!
MARCATO アトラス 150は、ただのパスタマシンではありません。本格的なパスタを家庭で気軽に楽しめる、まさに“キッチンの相棒”のような存在です。
パスタを打つたびに感じるのは、生地の感触や小麦の香り、そして自分の手で作る楽しさ。慣れてくると、粉の配合やカッターの選び方を変えて、自分好みの麺作りにどんどんハマっていきます。
買う前はちょっと敷居が高そうに思えるかもしれませんが、実際に使ってみるとシンプルで、長く付き合える道具だと感じています。
乾麺とはひと味違う、もちもちの生パスタ。自分の手で作るその一皿は、きっとあなたの食卓にちょっとした感動をもたらしてくれるはずです。